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教養としての「債券」

債券は株式と並ぶ主要な金融商品でありながら、一般には馴染みの薄い存在です。しかし債券市場の規模は株式市場を上回り、国家の経済財政に大きな影響を与えています。日銀の金融政策や市場の動きを理解するうえで、金利と債券の関係を押さえておくことは欠かせません。
本書は、債券とは何か、債券市場の成り立ち、キャッシュフローと利回り、金利リスク、信用リスクまで、体系的に学べる構成になっています。金融実務に精通した著者が、複雑な金融の仕組みをわかりやすく解説しています。債券を単なる投資商品としてではなく、経済全体を読み解く「窓」として捉えている点が特徴です。
特に重要なのが「金利が上がれば債券価格が下がる」という逆相関の関係です。この仕組みを理解すると、なぜ日銀の利上げが市場を揺らすのか、なぜ米国債の価格が変動するのかが見えてきます。現在、日銀は利上げ局面にあり、債券市場は歴史的な転換点を迎えています。こうした環境変化の中で、債券の基礎知識は経済ニュースを読み解く力となります。
また、本書は個人投資家の視点からも有益です。米国債券を活用した資産形成や、債券と株式のバランスをどう考えるべきかといった実践的な示唆も得られます。安定収入のある医業経営者にとって、債券は資産の一部を守りながら運用する選択肢となります。金融を学ぶ王道として、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。
